お客様の立場、便利屋の立場。

　昨日のエアコンの取り外しでつまずいた「これを取り付けた人、トルクレンチ使ったの！？」という件について業者の立場になってわかったことを少し書かせていただきます。

　これは「業者あるある」だと思いますが、前任者の後を引き継いで仕事をすると「何でこんな施工をするのよ！？」とか結構あると思います。なので業者は資材は極力新しいものを使用したがります。エアコンで言えば配管であったり。水漏れ関連であれば水栓本体だったり。

　新しい資材を使用した方が事後トラブルも少なくなります。エアコンのガス漏れや、水栓からの水漏れ。何より作業がラクなんです。新しい資材を使用した方が。一度曲げた古い配管は、再度形を作るのは大変ですし、水栓も一枚パッキンを交換しただけでは他からも漏水の危険性があります。

　もちろんこういった資材にかかる金額はお客様にご負担させることになりますので、新しい資材を使うと料金は高くなります。例えばエアコンの配管は４mで８０００円くらい、混合水栓本体なら安くて１万円くらい。いいものは３万円くらい。結構な値段がします。普通の人は資材の値段がこんなにするとは思わないのではないでしょうか。せいぜい配管も水栓も３０００円くらいに思う人が多いのでは。

　事前に説明がなく、事後報告でこれらの料金を請求された場合はいわゆるボッタクリ業者ですが、本当に必要な場合もありますので、事前の説明で料金の内訳・理由をご納得されるまで確認されるとよいと思われます。

　例えば新しい家でのエアコン設置場所で古い配管が長さが足りなくて届かない、などは結構ありますね。混合水栓なんかもシリンダーを交換するのであれば、本体ごと新しくした場合の方がよい場合もあります。

　こういったことも施工する側の立場になったから分かったことですが、知らない時に作業料が８０００円、資材費が８０００円、合計で1万6千円になります、と言われると「そんなにするの！？」と思ってしまうよなー、と思います。

　今はインターネットなどで資材の料金を確認してもらえたりするので昔と比べると理解していただきやすいのかな、というのはありますね。お客様と適切なコミュニケーションを取って、ご理解いただくことを念頭に置いて作業をしたいと思います。

　もちろん再利用出来るものはお客様に確認して、出来るだけ料金を安く済ませるご提案もします。常にお客様の立場を忘れずに、ですね。