家からどうやっても出せない冷蔵庫搬出作業の舞台裏

　「家から冷蔵庫が出せなくなってしまったんです！何とかしてください！」

　「入れた時は入ったんですけど今回お引越しで出そうと思ったら、どの業者にも出せないって言われてしまったんです…」

　字面だけで見たら状況が判らないと思いますが、こういったご相談を非常によくいただきます。

　都内の戸建ては現在、リビングが2階にある構造が殆どです。練馬区など、一部の地域では2階建てで1階にリビングがあるタイプの戸建てが新築で建売りされていたりしますが、主流は3階建てで2階がリビング、というタイプですね。

　やっぱり一番時間を過ごすリビングで、しょっちゅう車の通る音や人の気配を感じるというのは落ち着かないわけで、こういった構造になるのは必然と言えるでしょう。

　この2階リビング構造の場合、一番問題になるのが一般的に「冷蔵庫の設置」になります。

　冷蔵庫は生活必需品ですので必ず設置しなくてはならないのですが、東京の戸建ては階段が狭く（狭いと言っても人が通るには十分ですが）、更には途中で折り返したりしているので、搬入が困難なケースが殆どになります。

　そんな理由から、あの手この手で冷蔵庫を2階のリビングに上げて設置するのですが、入れる際の業者さんが頑張りすぎてしまい、搬出する際になって色々な業者さんにお断りされてしまうというケースが発生してしまいます。

　更には、物理的に搬出が可能であればまだ良いのですが、そもそも入れた時の導線をリフォームしてしまった、入れた時はクレーンで入れた、しかしクレーンを立てた場所が駐車場だったけど、気がついたら家が建っていてクレーンを使用できなくなってしまった、というように冷蔵庫（あるいは家）がそのままの形ではどうやっても出すことが不可能になってしまった、というケースも多くございます。

搬出してきた大型冷蔵庫たち。近年の冷蔵庫は100キロを超える物も多く、作業が非常に大変です（画像一番左の冷蔵庫は110キロ超え！）。

　物理的に出せない場合はともかく、入った時と導線状況は変わっていないのにお断りされてしまう場合は当事者としては納得がいかないかと思います。

　「入れられたんだから出せないというのはおかしいじゃないか！」

　…と、叫びたくなるお気持ちはよーくわかります。しかし家の導線が変わらずとも、社会情勢は変わるもの。昔は何でもお客様ファーストで無理してくださっていた販売店サイドも、昨今の保証社会（ぶっちゃけクレーマー対策）に迎合してリスクの回避率が高くなっています。

　やってみて搬出出来る可能性はあるけど、失敗して家を傷つけてしまう可能性が高い、というような案件は引き受けてくれなくなってしまっているのかな、と思います。

　実際に現場にお伺いしてみると、念入りなヒアリングをしたにもかかわらず「どーやって入れたの、コレ…」というようなご案件も多々あります。

　ウソをついているわけではないと思うのですが、お客様が勘違いされているのでは？というケースもありますね。「入れた時はクレーン車で入れたんだよ」とおっしゃられても、どうやってもクレーン車を設置できるスペースがない、なんてこともありますので。~~クレーン車でいれたんじゃなくてクレーン・ユウが入れたの間違いなのでは、とか思ってみたりもするけど~~実際のところ、20年くらい前に設置した、というケースも多いので、昔の記憶過ぎてよく覚えていないのではないかと思います。

　ちなみにそういった場合はヒアリングの段階で「あんまり覚えてないや」と伝えていただけると助かります。

　とにかく、どんな状況であっても、あの手この手で家から出せない冷蔵庫を当店では搬出いたします。

　事前に念入りなヒアリングを行っていても、あるいは現地調査を行っていても、実際はこういったご案件は作業を行ってみて当日に閃きがあり、その閃きが問題を解決することも多いです。

　正式にご依頼をいただいて出せなかった冷蔵庫は、今のところありません！絶望的な状況の冷蔵庫も搬出率100％を達成しております。

　壊れた冷蔵庫の搬出を家電量販店さんにお断りされてしまった！お引越し屋さんに「こちらの冷蔵庫は出せません！」と言われてしまった、そのような場合は、当店にご相談いただければと思います。

　何とかして出します！出してみせます！