エアコンクリーニングって自分でも出来るの？

　11月に入り、気温は一雨ごとにガクンと下がります。そして地平線のかなたには、年の瀬の影がチラつきだします。

　動きの速い人は年末の大掃除を業者に依頼することを考え出すのがこの時期のようです。それに合わせてお掃除業者もサービス価格をやめて、年末仕様の価格設定に戻しだします（値上げをするのではなく、通常価格に戻すという言葉がポイントです）。

　夏の間にフル稼働したエアコン。暖房モードで再稼働するのもこの時期です。

　さー、寒くなったからエアコン（暖房）をつけっか。ピッ！…何かカビ臭い…（送風口を見て）うわっ！ものすごいカビ！

　…でもこんな奥の方、手が届かないし、どーやってお掃除するの？

エアコン内部の汚れは簡単には落とせない

　エアコンは冷房を使用すると、構造上、内部が結露しやすく、そこにカビが発生・繁殖します。

　発生したエアコン内部のカビは運転開始時にカビの胞子を撒き散らし、アレルギー疾患の要因になるといわれています。仕事や学校には行けるくらいだけど、喉の調子が悪い、咳・痰がよく出る…風邪のような症状ですが実は原因はこんなところに！という事は意外と多いのです。

　今はエアコン洗浄スプレーなど、エアコンのお掃除グッズがホームセンター、インターネットショッピングなどで簡単に手に入ります。ですが洗浄スプレーで落とせる汚れは全体のほんの一部。内部の汚れまではなかなかとれません。

　また、間違った方法でお掃除をした場合、最悪エアコンの故障につながりかねません。最近の洗浄スプレーは、だいぶ改善されたらしいですが、一昔前の洗浄スプレーは拭きつけた後、エアコンを使用しているとその成分が蒸発して、室内に広がると刺激臭が発生したりして大変でした。
　
　よーするに汚れを落とすというよりは香りで悪臭をごまかそう！というものだったのではないかと。

　しかも一度使ってしまうとエアコン内部には、プラスチックや、発泡スチロールなどの材質がつかわれているものがあり、この部分にスプレー缶の香料が染み込むと、洗浄しても除去出来ない事があります（長年のタバコや香料も同様です）。

ご家庭でするエアコンのお掃除

　じゃあ自分ではどこまでお掃除できるの？

　家庭でお掃除する場合は、フィルターや外装などのお掃除にとどめておくのが無難です。

　お掃除を始める前にリモコンで電源を切り、ルーバー（送風口のフラップ）が完全に閉まったらコンセントを抜きます。

　前面パネルを開けて、固定できる場所があるので、そこまで持ち上げます。

　前面パネルを開けて、固定したらフィルターを外します（説明書を読むことをお勧めします）。

　外したフィルターは掃除機でホコリを吸い込みます。ある程度きれいにしたら、浴室などの水場でフィルターの裏側からシャワーをしましょう。油汚れがひどくて、なかなか落ちない場合は中性洗剤を吹き付けて、しばらく放置。洗い流してフィルターの水気をよく切って、陰干しして乾かします。

　吹き出し口の奥の方や、フィルターを外してむき出しになったアルミフィンの部分の汚れも気になるところですが、この部分は正しい手順を踏まないお掃除すると故障の原因になります。これ以上は、エアコンの構造や洗剤などの専門知識・技術があるプロに任せることをお勧めします。

　…と、まあこれだけお掃除するだけでも、エアコンはちょっと高い場所に設置されているので大変かもしれません。また自動お掃除機能付きのエアコンは上記のお掃除は出来ませんのでご注意を。

プロのエアコンのお掃除

　最初にエアコン周辺に養生（周囲が汚れないようにカバー、ビニールなどで保護すること）をしたうえで、外装などのパーツを外せるだけ外します。
　
　エアコン内部をきれいにするために、専用の洗剤を吹き付け、高圧洗浄でカビ・ホコリなどの汚れを洗い流します。

　外した外装パーツ、フィルターなどもキレイにお掃除。中身だけでなく見た目もキレイに。

　きれいになったエアコンは快適な空気を送り出してくれるだけではなく、エアコンの効きグッとよくなり、電気代の節約もできるようになります。

　個人的にはエアコンクリーニングはお掃除というよりはメンテナンスに近いような気がします。やはり機械は手を入れていないと、ベストなパフォーマンスは出せないのかなー、と思います。

まとめ

　フィルターなどの簡易清掃をマメに行うだけでもエアコンへの負荷はだいぶ軽くなります。負荷が軽いと無駄な電力の消費も避けられます。

　しかしカビやホコリといった衛生面に一抹の不安は残ります。

　吹き出し口を除いて黒いカビが見えたら、それはもうエアコンクリーニングのサインです。ご自身でのお掃除が難しいな、と思った場合は是非とも当店にご依頼いただければと思います。

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