時々、事前にお伺いした状況が、いざ現地に到着してみると違う、ということがございます。

 一つは事前にお客様よりヒアリングを行って念入りにご依頼内容・状況を確認するのですが、どうしても(当方が、あるいはお客様が)確認に至らなかった重要なポイントが現場にて発覚したりするケースです。

 そしてもう一つはお客様が勘違いしてしまう、などの原因で、事前にお伺いしたにもかかわらず、現地にお伺いしてみると状況が違う、というケースです。

 どちらにしても年に数回もないケースではあるのですが、こういった状況が現地で発覚した場合に、いかに対応出来るかがプロとしての力量を問われるところなのかな、と思います。「聞いてないよ!」なーんて言っちゃうのはプロ失格ですね。

 そんな前フリから入る今回のご依頼はマルチエアコンの取り外し・回収でした。マルチエアコン回収作業にあたっての一番のポイントは室外機の重さになります。

 マルチエアコンにも色々あり、家庭用の物であれば室外機1台に対して室内機が2台から4台のケースが多いのですが、室外機×1 – 室内機×2の物と室外機×1 – 室内機×4の物では室外機の重さが全然違います。室外機の重さによっては作業員1名では作業が難しくなる為、事前に把握しておく必要がある、ということになります。

 今回、事前に確認していた情報では室外機の重さが57キロとのことだったのですが、いざ現地に来てみると67キロだったことが発覚しました。

 たった10キロの違いでしょ?と言うなかれ。重量には自分の扱える限界が必ず存在しています。持ちやすさやロケーションにもよりますが当方の限界重量値は50キロ程度に設定しております。

 事前のヒアリングでは「広い場所だし7キロオーバーくらいなら何とかなるか」と思ってお受けしたなかで、この状況が発覚した、というわけなのですが、しっぽを巻いて帰るわけにもいきません。

 実際のところ、室外機の詳細が表示してあるステッカーは壁際にあってのぞき込むことが出来ない、ステッカー自体も経年劣化により霞んで読みづらい、といった感じだったのでお客様が悪いわけではないのです。そんなわけで70キロ近くある室外機をどうやって一人で取り外して搬出するかを考えます。

 今回、重量があって何が問題かと言うと架台の上の段の室外機が70キロ近くあるということでした。正直、床に置いてあれば70キロくらいなら普通に扱えるんですけどね。色々とエラーパターンを想定して、床にはありったけの毛布を敷いて、室外機本体には持ちやすいようにロープを巻いて床まで降ろす、ということにいたしました。

 固定してあるボルトを全て外して室外機がフリーになった状態で持ち上げてみて、重量の感覚を確かめます。床から架台の上に載せろ、ということは無理でも、架台の上から床まで降ろすのなら何とかなるな、と判断できましたので今年一番のフル出力で室外機を持ち上げて、床までゆっくりと降ろしました。

 床まで無事に降ろすことが出来れば、あとは屋外まで搬出するだけです。70キロ近くあるとはいえ、台車にさえ載せてしまえばマンションは比較的スムーズに運び出すことが出来ます。

 もう一台のマルチエアコンは室外機が40キロ程度だったので、全く問題なく回収できました。室外機×1 – 室内機×2の物だと大抵は室外機の重量は40キロ程度ですかね。階段とかがなければ問題はない重量です。

 無事に回収し、お客様からお礼とお詫びのお言葉をいただきました。もっと筋トレして扱える重量を増やせるように頑張ってみようかなー、とか思ってはみたものの明日になればすっかり忘れて、のんべんだらりと過ごしてしまいそうな気がしてます。日々は有意義に過ごした方がいいんですよねー。「今日からオレは!」って!?

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